成功する人、成功する組織②
2022年4月19日

前回のコラムからしばらく時間が空きました。その間に、世間の情勢も大きく変わったような気がします。
さて、成功する人の条件の第3は、ある意味で物事を深く考えすぎないことではないかと思います。
私は日ごろのスケジュール管理は紙の手帳を使っています。そのスケジュール帳のリフィルは自分なりに工夫したオリジナルのものになっているのですが、その一角には著名人による名言を記載しています。ちょうど今週のその名言は、次のようなものです。

「悲観主義者はあらゆる機会の中に問題を見いだす。楽観主義者はあらゆる問題の中に機会を見いだす。私は楽観主義者だ。それ以外のものであることは、あまり役に立たないようだ。」
これはウィンストン・チャーチルの言葉です。
自分にもこうした傾向、つまり”時に悲観主義になって、問題を探す”ような傾向があると思っているから、このような文章を掲載しているわけですが、ここでチャーチルが言うように、問題やできない理由ばかりを探していては何事も前に進みません。しかし、実際のところ、停滞している企業ではこのような人材が多いものです。皆、本来はこのように停滞するはずではない人材であろう人も、そのような組織の色に染まってしまうと、「できない理由ばかり探す」といったことが、起こりえます。

第4の条件は、「好きなことを見つけることができる」ことを挙げたいと思います。
 世の中には、会社の中でやりがいを見つけることができない人や、プライベートな生活の中で趣味がまったくないといった人が見かけることがありますが、概ね、そうした人はいきいきとした日々を送れていないのではないでしょうか。
 一方で、多少周りから疎まれようが、自分の好きなことをしっかりやっている人は、いきいきしていますし、仕事の上でもそうした人のほうが成功していると思えます。
 ところで、「好きなことを見つける」というのは努力してできることでもないし、誰かから教えてもらってできるものではありません。
 これはある意味で、才能といえるのかもしません。ただ、その才能も、人生を前向きにとらえる意識といったものがなければ育まれないと思います。
 才能が種だとしたら、こうした意識は大切な土壌なのかもしれません。

伊藤 康雄

Yasuo Ito